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アメリカの保険制度の問題の元凶はアメリカの医療保険制度の中核ともいえるマネイジメディケアは1965年に連邦政府により創設され、給付は病院医療費(パートA)と医師診療費・外来医療費(パートB)の2つに区分される。
パートB給付を得るためには、さらに月額別ドルの付加保険料を支払う必要がある。
だから付加保険料の支払いができなければ、外来治療薬の費用はカバーされないケースがある。
それだけを見ても、窓口で支払う個人負担が増えたとはいえ、まだまだ日本の皆保険制度のほうがずっと優れている。
もうひとつのメディケイドは、低所得者層が対象になる。
保険料の支払えない低所得者向けに創設されたもので、長期療養のために、ナーシングホームへの支払いが増えて、資産がなくなり保険料を支払えなくなった高齢者の多くが本保険の給付を受けている。
つまり、メディケアから給付されていた人が、お金がなくなり、メディケイドに移行してマネイジドケアは米国の医療費抑制を目的に、無駄な医療や治療を、保険会社に監視させるような仕組みになっている。
マネイジドケアは1980年代ごろから次第に普及してきた。
米国の企業従業員は、所属企業が契約するHMOやPPOから給付を受ける。
マネイジドケアの特徴は、患者、医療機関、保険会社がセットになっている点だろう。
その考え方は、従来の出来高払いという医療保険制度では、治療をすればするほど医療機関が儲かる仕組みであったが、マネイジドケアにより適正な医療提供を監視して、過剰な治療を抑制し、医療費を安くできる理想的な仕組みであるはずだった。
あまりにも保険会社が力を持ってしまうことになる。
入院を決めるときも、医者が保険会社に了解を取る必要ができてしまったのだ。
マネイジドケアは患者が病院を選ぶのではなく、保険会社が提携した病院に入院を許可するという仕組みである。
だから極端な場合、「治療の必要を認めない」と保険会社が判断すれば、医療費を打ち切られてしまうことになる。
こうしたアメリカの保険制度に比べれば、日本の健康保険制度がいかに問題を学んでいるとはいえ、アメリカよりはずっとましということになる。
医療を誰もが平等に受けられるという視点だけなら、日本の皆保険制度が有利であろう。
金のある人はもっといい医療を受けたいと思いはじめ、医療の質を求めはじめると、医療の自由競争が必要になってくる。
それを実現しようとしたアメリカの医療制度でも一部の富裕層だけが、最高の医療を受けられるだけで、国民の全体の医療の質はすっかり落ちてしまっているのだ。
そんな事実があっても、もっと質の高い医療を受けたいと希望するなら、日本独自の医療制度改革を行っていくしかない。
以前はアメリカの医療制度を追いかけていた日本も、アメリカの医療の現状を理解しはじめると、さすがに、そのまま導入することは危険であるとわかってはきたようである。
日本の場合、外来診療は、有名な医者であろうと大病院であろうと、誰もがかかることが可能だ。
紹介状がなくとも診療を受けにいけば、それを医者は拒否できない。
日本では患者が病院や診療所に受診に来た場合、それを医者が拒絶することは法律に触れてしまうのだ。
アメリ力のように医者が診察拒否の権利を持つような、医者側も保護される状況とはまったく違う。
その代わり、日本の平等医療にもデメリットがある。
日本の病院では病室が大部屋で、1つの部屋に6人も押し込まれる。
しかも、その病室は決して椅麗といえるものではなく、プライバシーも保たれない環境に我慢しなければいけなかったのだ。
日本では病院の内容が見えなかったことにより、いつでも誰でも、近くの病院で治療が受けやすいという「医療へのアクセスの良さ」がもたらされてきた。
国民が長寿であることがその国の医療水準の高さを証明しているとするならば、平等医療こそが、日本の医療水準を高いものにしてきたといえるかもしれない。
平等横並びの医療を行ってきた日本の医療であるが、1956年に腎臓、1964年に肝臓移植が行われ、1968年にはS大学のW教授によって、世界で刈例目の心臓移植が行われた。
この心臓移植はドナーの妥当性などが問題になり、以後すっかり日本では臓器移植が行われてこなかった。
1997年に「臓器の移植に関する法律」が成立し、1999年2月にこの法律にもとづき脳死判定による臓器移植が行われた。
このときから日本の医療が大きく変化したことにあまり気づかれていない。
臓器移植は不平等医療である。
私がそう考える理由は2つある。
ひとつは、血液型やそのほかの臓器の適合の問題で臓器提供を受けられないことがあること。
もうひとつは、高額な手術代がかかるので、お金がなければ臓器移植ができないからだ。
たしかに国内では健康保険が使えるので、心臓の脳死移植手術の保険での費用は104万1000円と決められている。
前後の検査費なども含めた総額では、腎臓移植なら一般に300万〜400万円、肝臓移植では400万〜600万円かかる。
日本では、高額療養費制度があって、ひと月当たりの自己負担額の上限が抑えられているので、最終的な負担額は、月当たり10万〜20万円前後に抑えられている。
ドナー(臓器提供者)が見つかってうまく移植ができた話である。
日本での臓器移植はまだまだ進んでいないために、海外で臓器移植を行う人も多い。
欧米では心臓移植で1億円前後かかるとされる。
そのために、コストが安くあがるアジ医療法人の株式会社化をめぐっては、さまざまな立場の人が議論を行ってきたが、煎じ詰めれば争点はつぎの2つに絞られる。
医療法第7条第5項「営利を目的として開設しようとするものに対しては病院の開設の許可を与えないことができる」という規定と、昭和筋年の「会社組織による病院経営は認日本での臓器移植は建て前平等であるが、実際には臓器移植自体が少ないので、結局国外の医療に頼らざるをえなくなり、そこに不平等な医療が生まれている。
臓器移植を行う人もいる。
臓器移植は国内の医療の問題ではなく、国際的な医療の問題ととらえるべきであろう。
日本の臓器移植がすすまない理由は、ドナーに制約が多すぎるからで、金があれば欧米で臓器移植を受けることになってしまう。
医療と金の関係がはっきりしているアメリカでは、お金持ちはいい病院で、腕のいい医者に診てもらえるが、そうでなければさんざん待たされ、専門的な治療もなかなか受けられない、この2つの部分を撤廃し、株式会社の参入を認容すべきということだ。
わかりやすくいえば、医療法人の定款に「利潤追求していい」という文言を入れるための論争といってもいいだろう。
政府の総合規制改革会議によって、医療法人の株式会社化は長年討議されてきた。
政府側は「経済活性化のために重点的に推進すべき規制改革」として、医師会、有識者と議論をしてきた。
日本医師会はあくまでもこの医療法人の株式会社化に反対を貫いた。
日本医師会の主張は、一部でも株式会社化を認めてしまうと、既存の医療機関は新たに参入してきた株式会社経営医療機関との競争(買収・統廃合など)に勝つことができず、最終的には全ての医療機関が株式会社化しなければならなくなるというものだった。
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